離婚調停の流れや当日聞かれることについてわかりやすく解説
夫婦間で離婚の合意ができない場合は離婚調停で離婚を成立させる方法があります。
離婚調停では、第三者である調停委員が介入して話し合いが行われます。
このページでは、離婚調停の流れと当日聞かれることについてわかりやすく解説いたします。
離婚調停の流れ
1.申立て
まず、離婚を希望する当事者が、家庭裁判所に離婚調停の申立てをしなければなりません。
必要な書類(申立書、添付書類、郵券、印紙)を提出して、受理されるのを待ちます。
2.呼出状
申立書類が受理されると、家庭裁判所から双方の当事者に呼出状が届きます。
呼出状には、家庭裁判所の場所、日時、担当部署、連絡先電話番号などが記載されています。
3.調停期日
呼出状に書かれた日程に家庭裁判所に行けば、調停期日が開かれます。
当事者は別々の待合室で待機し、調停委員から順番に呼び出されます。
また、話し合いは顔を合わせず行われます。
自分の主張は調停委員に伝え、相手側に伝わります。
同様に、相手の主張は調停委員を通じて伝えられます。
大抵の場合、調停は1回では結論が出ないため、数回行われます。
頻度は月に1回ほどが一般的です。
4.調停で話し合いがまとまる場合
数回の期日を経て、離婚と離婚条件について合意すれば調停成立です。
調停期日の1週間くらいを目途に家庭裁判所から調停調書が自宅に送られますので、それを持参して市役所に行き、離婚届を提出してください。
また、調停成立から10日以内に提出しなければならないことに注意が必要です。
5.調停で話し合いがまとまらない場合
当事者間で話し合いがつかない場合、調停は不成立に終わります。
何度か期日を重ねても当事者双方の話し合いがまとまらない場合や、相手方が調停に出席しない場合は、話し合いがまとまる見込みがないため調停は不成立として終了し、離婚は成立しません。
それでも離婚したい場合は、裁判をするか、相手方と話し合うか、時間が経過してから再度調停を申し立てなければなりません。
調停で聞かれること
1.結婚した経緯
なぜ離婚調停に至ったのか確認するため、結婚した経緯は必ず聞かれます。
ただし、結婚をすることになった流れを説明するだけで、思い出を詳細に説明する必要はありません。
2.離婚をしようと思った理由
離婚をしようと思った理由は、調停委員がおふたりの事情を把握するために知っておくべき重要な要素です。
離婚をしようと思ったきっかけ、夫婦で話し合った内容など具体的に細かく説明します。
3.夫婦生活の現状
別居しているのか、生活費は誰が払っているのかなど、現在の夫婦生活の状況について質問されます。
4.夫婦関係を修復できるかどうか
なぜ夫婦関係が修復できないのか、どうして離婚する必要があるのかなど質問されることがあります。
聞かれた際は、努力したが夫婦生活を続けることは難しい理由などを伝えることになります。
5.子ども
子どもがいる場合、親権や養育費、面会交流についてどうしたいと考えているのかあなたの気持ちや希望について質問されます。
双方が親権を求めた場合などは,どちらが子供を監護するのが適切か話し合うために,これまで子どもの面倒を誰が見ているのか,現在子供がどのように生活しているのか,今後どのように生活していく予定なのか,子供に現在の状況をどのように説明しているのかなど、子どもの生活環境について詳細に聞かれることがあります。
6.離婚の条件
慰謝料や財産分与、養育費など離婚の条件についてどういった希望があるのか質問されます。
相手側に慰謝料を請求する場合は、請求金額やその具体的な理由など事前に準備しておくと話し合いがスムーズになります。
どのような事実を根拠に慰謝料を請求したいのか,浮気やDVであれば,その事実を証明する資料があれば資料を準備しておくとよいでしょう。
また,財産分与は別居時に存在している夫婦の財産を分ける手続きなので,どのような財産があるのか資料の提出を求められます。名義がどちらか一方だけのものでも財産分与の対象となりますので,相手がどのような財産を持っていたか把握しておくとよいでしょう。
養育費については双方の収入をもとに算定表に従って定めるのが一般的です。収入資料の提出を求められますので,準備しておくとよいでしょう。
7.離婚が成立した後の生活
離婚をした後の生活について質問される場合があります。
仕事や住む場所、生計をどのように立てるかなど聞かれる場合がありますが,調停員に回答した事実は相手方に伝わってしまう可能性があります。離婚後の住所など相手方に知られたくないことは,調停員から聞かれても回答する必要はありません。
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